プロジェクトをはじめる前に
公開日:2023/04/13
更新日:2026/7/31
目標金額を設定する前に必ず考えるべきこと。All-or-NothingとAll-Inの違いとは?

「本当に目標金額に掲げた資金が集まるのだろうか...」「失敗したら、恥ずかしい思いをするのではないか...」クラウドファンディングを始めようとする時、多くの実行者が、目標金額の設定に関して悩みを抱えられます。
目標が高すぎると支援が集まらない可能性が上がるし、低すぎるとプロジェクトが実行できない....。
そんなジレンマに対してクラウドファンディングのセオリーを基に、”READYFOR式・目標金額の決め方”をお伝えします。
クラウドファンディングにおける目標金額とは、支援者との“約束”
クラウドファンディングにおける目標金額とは、単に欲しい金額の提示ではありません。「この金額が集まれば、必ずこのプロジェクトを実行し、約束した未来を実現します」という、支援いただいた方々との約束事になります。これをREADYFORでは、ミニマムコミットメントと呼びます。
Mustライン の明確化。プロジェクト完遂の最低ラインを知る
目標金額を決める最初のステップは、ビジョンを大きく広げた「あったらいいな(Want)」の予算と、これがないとプロジェクトが始まらない「必須(Must)」の予算を厳密に切り分けることから始めましょう。見積もりとやりたいことのバランスを予め把握し、団体内でも共有しておくこともおすすめです。
また、目標金額と合わせて検討したいのが、2つのクラウドファンディングの実施方式です。ご自身のプロジェクトがどちらに適しているか、冷静に見極める必要があります 。
・All-or-Nothing方式
支援総額が目標金額に達した場合に限ってクラウドファンディングが達成したものとして取り扱われるクラウドファンディングの実施方式。
支援額が目標金額に到達し、成立となった場合にのみ、プロジェクトを実施する義務が発生します。仮に、期間内に目標金額に1円でも届かなければ、プロジェクトは不成立となり、支援金は全額支援者に返金され、実行者は受け取ることができません。この時、実行者に手数料は一切発生しません。
また、プロジェクトの実施の必要もないので、確実に資金がないと実施できない内容の場合は、All or Nothing を選択する必要があります。・All - in 方式
支援総額が目標金額に達したか否かにかかわらず、1円以上の支援があった場合にクラウドファンディングが達成したものとして取り扱われるクラウドファンディングの実施方式。
目標金額の達成・未達成に関わらず、支援が入った時点でプロジェクト成立となる方式です。たとえ、目標額に届かなくても集まった支援金を受け取れるため、「せっかく集まった支援金がゼロになってしまう」という事態は避けられます。ただし、集まった額がいくらであっても、プロジェクトを実施していただく必要があります。
(*All in方式の実施には条件がございます。)All or Nothing 式の方が、目標金額に届かないと全額返金になってしまうリスクから、「難しそう」で、AII in式の方が、「簡単そう」「リスクがなさそう」、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、AII in式には重要な「約束」が伴います。たとえ集まった金額が目標より少なくても、必ずプロジェクトを実行し、リターン(お返し)を届ける義務が発生します 。 そのため、「すでに自己資金などで実施が確定しており、追加の資金を募りたい」という場合や、「もし足りなくても、自費で補填して必ずやり遂げる」という準備ができている場合に適しています。
実行したいプロジェクトの内容と資金計画をしっかりと固め、どちらの対応でプロジェクトを実施するか検討しましょう。
「目標金額」と「目的」を言語化。最終的な絵を描き、共感のストーリーを描く
集めた資金を何に使うのか、内訳を透明にすることは信頼を得るための基本ですが、それだけでは支援という行動にはつながりません。必要資金を単なる見積書として伝えるのではなく、なぜその資金が必要なのか、支援者さんに納得してもらうための「ストーリー」が必要です。
「なぜ、いまこの金額が必要なのか」「この資金によって、誰の、どんな課題が解決されるのか」最終的に到達したいゴールも言語化しましょう。
必要な金額と企画の制約条件を整理した上で、実施方式も合わせて検討をしましょう。
まとめ
「Must(プロジェクト完遂の最低ライン)」と「Why(何のためのプロジェクトなのか)」の両軸を行ったり来たりしながら、最適な実施方式を選択することでより魅力的なプロジェクトに仕立てられます。まずは無料相談で、プロジェクトの構想をお聞かせてください。
(筆者情報)
小谷菜美
執行役員CFRO / エキスパートキュレーター / 准認定ファンドレイザー / 日本評価学会認定評価士
法政大学社会学部卒、グロービス経営大学院修士卒。2017年にREADYFORに参画。クラウドファンディング キュレーターとして伴走したプロジェクトの累積調達額 約40億。2023年ファンドレイジングサービス事業を新規立ち上げ。キュレーター部 部長、サービス開発部 部長等 を経て現職。エグゼクティブキュレーター、准認定ファンドレイザー。認定評価士。
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