「本当にこの金額が集まるのだろうか...」「失敗したら、恥ずかしい思いをするのではないか...」クラウドファンディングを始めようとする時、多くの実行者様が最初に直面するのが、目標金額をいくらにするかが悩みの種になります。
高すぎると支援が集まらないし、低すぎるとプロジェクトが実行できない、そんなジレンマをお持ちの方へ、クラウドファンディングのセオリーを基に目標金額の決め方のコツをお伝えします。
クラウドファンディングにおける目標金額とは“約束”である
まず、大前提となる定義を共有させてください。クラウドファンディングにおける目標金額とは、単なる欲しい金額の提示ではありません。「この金額が集まれば、私は必ずこのプロジェクトを実行し、約束した未来を実現します」という、支援者との約束事になります。これをミニマムコミットメントと言います。
Mustライン の明確化。プロジェクト完遂の最低ラインを知る
目標金額を決める最初のステップは、夢を広げた「あったらいいな(Want)」の予算と、これがないとプロジェクトが始まらない「必須(Must)」の予算を厳密に切り分けましょう。
ここで重要になるのが、READYFORで選べる2つの実施方式です。ご自身のプロジェクトがどちらに適しているか、冷静に見極める必要があります 。
・All or Nothing 方式
期間内に目標金額に1円でも届かなければ、プロジェクトは不成立となります。支援金は全額支援者に返金され、実行者様は受け取ることができません 。リスクはあります。All or Nothing方式を選び、万が一、期間内に目標金額に届かなかった場合、支援金は全額支援者様に返金されます 。そしてこの時、実行者様に手数料は一切発生しません(プロジェクトの掲載
・All in 方式
目標金額の達成・未達成に関わらず、支援が入った時点でプロジェクト成立となる方式です 。たとえ目標額に届かなくても集まった支援金を受け取れるため、「せっかく集まった支援金がゼロになってしまう」という事態は避けられます。
ただし、ここには重要な「約束」が伴います。たとえ集まった金額が目標より少なくても、
必ずプロジェクトを実行し、リターン(お返し)を届ける義務が発生するのです 。 そのため、「すでに自己資金などで実施が確定しており、追加の資金を募りたい」という場合や、「もし足りなくても、自費で補填して必ずやり遂げる」という準備ができている場合に適しています。
What の言語化。最終的な絵を描き、物語を紡ぐ
集めた資金を何に使うのか、内訳を透明にすることは信頼を得るための基本ですが、それだけでは支援という行動にはつながりません。「見積書」ではなく「物語」が必要です。
「なぜ、いまこの金額が必要なのか」「この資金によって、誰の、どんな課題が解決されるのか」最終的に到達したいゴールも言語化しましょう。
例えば、国立科学博物館様が約9億円という記録的な支援を集めた事例も、単に資金不足を訴えたからではありません。「地球の宝を次世代へ守り継ぐ」というゴール(コンセプト)が、多くの人々の心を動かしました。このように、最低限必要なラインと最終的に到達したいゴールの両方をバランスよくメッセージすることで、より魅力的な企画になります。
必要な金額と企画の制約条件を整理した上で、実施方式も合わせて検討をしましょう。
まとめ
「Must(プロジェクト完遂の最低ライン)」と「What(最終的に描きたい物語)」。この2つが一本の線でつながり、最適な実施方式を選択することでより魅力的なプロジェクトに仕立てられます。まずは無料相談で、プロジェクトの構想をお聞かせてください。
まずは相談してみる
(筆者情報)
著者
小谷菜美
執行役員 / エキスパートキュレーター / 准認定ファンドレイザー / 日本評価学会認定評価士
法政大学 社会学部卒。WEB/編集ディレクターを経て2017年にREADYFORに参画。文化部門立ち上げ、こどもギフトプログラム立ち上げ、プログラムオフィサー。クラウドファンディング キュレーターとして伴走したプロジェクトの累積調達額約 38億。キュレーター部 部長、サービス開発部 部長、ファンドレイジング部 部長を経て現職。
この記事をシェアする

目次
関連記事
はじめる前に
クラウドファンディングの戦略設計ガイド|3万件のデータから導く目的整理とターゲット設定
小谷菜美
#基礎知識
#応用知識
はじめる前に
クラウドファンディング準備時に押さえたいリターン設計5つのポイント
小谷菜美
#基礎知識
#応用知識
はじめる前に
支援者に喜ばれるリターンとは?ジャンル別・価格設計のコツ
小谷菜美
#基礎知識
#応用知識

人気記事
カテゴリーから探す




