プロジェクトをはじめる前に

公開日:2026/08/28

更新日:2026/8/28

「購入型」と「寄付型」どちらを選ぶ?クラウドファンディング、最初の分かれ道

クラウドファンディングを検討し始めると、必ずといっていいほどぶつかるのが「購入型」と「寄付型」、どちらで実施すればいいのかという疑問です。言葉は聞いたことがあっても、実際に何が違うのか、そして自分たちの団体がどちらを選べるのかまで理解している方は、実はそう多くありません。この記事では両者の違いと、判断のための具体的な分かれ目を整理します。

「購入型」と「寄付型」、何が違うの?


この2つのタイプは、「集めた資金をどのような性質のお金として扱うか」によって分かれています。

  • 購入型:支援者からのお金を、リターン(モノ・サービス・体験など対価性のあるお返し)への対価として受け取ります。

  • 寄付型:支援者からのお金を、寄付として受け取ります。


なお、READYFORではプロジェクトの型を以下の2つに分類しています。

  • 寄付金控除型: 一般的な「寄付型」のうち、支援者が寄付金控除(税制上の優遇措置)を受けられるもの

  • 通常型: 上記に該当しない「寄付型」、および「購入型」のプロジェクト

ここで多くの方が誤解しがちなのが、「社会性の高い内容のプロジェクトだから、”寄附金控除型”を気軽に選べる」というイメージです。実際には、寄付金控除型を選べるかどうかは、実行団体の法人格によって決まっています

寄付金控除型を選べるのは、行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)に認められた団体だけ


寄付金控除型は、支援者が寄付金控除を受けられる場合にのみ適用できるタイプです。つまり、公益財団法人や認定NPO法人(認定特定非営利活動法人・特例認定特定非営利活動法人)など、一定の要件を満たし、公益性が高いと認められた団体だけが利用できます。

一般社団法人や株式会社、個人、そして認定を受けていないNPO法人(特定非営利活動法人)が実行者になる場合は、通常型を選ぶことになります。「私たちの団体は非営利団体だから寄付金控除型で」と考えていた方も、認定を受けていないために通常型での実施が必要となる、というケースは非常によくあります。まずご自身の団体がどちらに該当するのか、法人格などを確認するところから始めましょう。

通常型でも、社会貢献的なプロジェクトは実施できる


「通常型」という名前だけを見ると、販売や事業拡大のためのクラウドファンディングというイメージを持たれるかもしれませんが、通常型はあくまで「支援者が、寄付金控除を受けることができないタイプ」というだけで、プロジェクトのテーマやリターンの内容を制限するものではありません。

特に、READYFORは”通常型だけれど寄付性の高い”クラウドファンディングを多く掲載しています。また、このようなプロジェクトの企画・設計・ファンドレイジングの伴走の実績豊富な「キュレーター」が多数在籍しています。

実際、READYFORで実行者がNPO法人・認定NPO法人であるプロジェクトは、2025年12月時点でのべ約3,800件にのぼります。その内訳は、認定を受けていないNPO法人(=通常型を選ぶことになる団体)が約3,300件と全体の9割近くを占め、認定NPO法人(寄付金控除型で実施した団体)は約500件にとどまります。つまり、社会貢献性の高いプロジェクトの多くは通常型で実施されているのです。

これらのプロジェクトを支援したユニークユーザー数は約27万人にものぼり、READYFOR全体で見てもNPO・ソーシャルセクターは全プロジェクトのうち約30%の数を占める、最もシェアの高いジャンルです。

リターンについては、必ずしも原価のかかるモノである必要はなく、お礼の動画メッセージや活動報告書、銘板への名前掲載、活動現場の見学会への招待など、支援者が「プロジェクトに参加しているという実感」を感じてもらうような設計が可能です。実際、READYFORの支援者1人あたりの平均支援額は1.9万円となっており、モノよりもコト・体験への共感から支援が集まりやすい傾向が強く出ています。リターンの設計次第で、寄付性の高い形での実施もできることは、ぜひ覚えておきましょう。

寄付金控除型を選ぶ場合に注意したいこと


寄付金控除型を選べる団体の場合も、リターンの設計における注意点があります。寄付金控除型では、多くの場合、通常型のように自由にリターンを設計することはできません。お礼状や活動報告など、金銭的な価値を伴わない範囲でのお返しにとどめ、具体的な設定内容に関しては必要に応じて所轄庁や税務署等に確認をとる必要があります。「支援してくれた方に、もっと形に残るものを渡したい」と考えていても、寄付金控除型ではその設計に制約がかかる点は事前に理解しておく必要があります。

まとめ:まずは、「自団体が寄附金控除の対象となる要件を満たしているか」の確認から


通常型と寄付金控除型にはそれぞれの特徴があり、一概にどちらが優れているともいえません。まず確認すべきは、自団体が寄付金控除の対象となる要件を満たしているか、という点です。この点から、利用できるタイプはほぼ自動的に決まります。

また、通常型であってもリターンの工夫次第で支援者だからといって社会貢献プロジェクトができないわけでは決してなく、むしろREADYFOR上ではそちらの方が圧倒的多数派です。

「どちらに該当するのか」また、「プロジェクトの設計に悩んでいる」という段階でも問題ありません。法人格をはじめ、団体の状況を踏まえて実施に向けてのアドバイスをいたしますので、READYFORのキュレーターにお気軽にご相談ください。


鈴木 康浩

キュレーター

早稲田大学大学院先進理工学研究科 生命医科学専攻 修士課程修了。 生命科学のバックグラウンドを活かし、医療(大学研究)カテゴリー担当として 提携大学などにおける、基礎〜臨床まで幅広い分野の研究関連プロジェクトを多く担当。

日本初のクラウドファンディングREADYFOR

実績豊富なプロが、
寄付・資金集めをサポートします

この記事をシェアする

share
ホームプロジェクトをはじめる前に

「購入型」と「寄付型」どちらを選ぶ?クラ...